デスボイスを考察する会(1人)

物好きがデスボイスを考えてます。

ガテラル、ピッグスクイール及びトンネルスロートと呼称される音声パターンの相違


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まぁ全部同じ発声と言えるんですけどね、初見さん。

 

 

 

【0.はじめに:動画を見た方が早い】

 

そうなんです。


【よくわからない】其の弐:ガテラルとかのおはなしの巻【デスボイスの動画】


【よくわからない】補足:音源フィルタ理論の巻【デスボイスの動画】

 

ちょっと前に投稿してたんですが

動画を見て貰えば早いは早いです。

 

 

トンネルスロート音声のデモはまだこっちの方がまし。

 

【1.概略】

 

ガテラル、ピッグスクイール、トンネルスロート。

これらの発声名称はあまり耳なじみがある人は多くないでしょう。

 

一般に、これらの音声はより残虐性の高い音楽だったり
まぁ暴力性も同じか、そういう音楽で用いられがちな発声です。

 

特徴として、口腔操作による第二フォルマント(F2)の強調
二重音声...とは違うか、まぁ二重音声でもあると思うけど。

大雑把に言いますと
ノイズの交じった基音(音声)+強い高次倍音となったF2
で成立していると言えるでしょう。

 

【2.基音となるフライスクリーム】


フライスクリームについては結局の所、未だに謎が多いですが
声帯における振動の非周期性が何かしらの要因で起こっている事は音声から類推できます。

まぁ普通の声じゃないねって解釈で良いです。

 

これをフライスクリームと呼ぶとしまして
音声としても一般的に想像される軽めな音声にあたるノイズ、デスボイスとします。

 

フライスクリーム自体、そもそも幾らかの音声の幅があります。

いわおの音声は、まぁブレッブレで申し訳ないけど
少し重めなトーンですかね、Youtubeの方は比較的重いです。

 

ここで言う「重い」「声帯の厚さに依存した倍音構成上の音色」の形容的表現です。

まぁ声が厚いか薄いか、地声っぽいか裏声っぽいかです。

 

恐らく、多くの場合にフライスクリームは薄い音声から導入が成されますし
音高もちょいちょい高めかと思います。

 

そのため、多くのフライスクリーム初学者の音声は比較的薄く
所謂ガテラルトーン、エグい音声と形容されるそれが難しいと予想されます。

吸気との関係は覚えていたら後程触れます。

 

ここでは「声帯の扱い」で「音声の厚さ」が変化する事がわかっていればいいです。

 

【3.高次倍音と呼ばれる現象】

 

まぁ音源フィルタ理論ベースでお話しする他ないわけですが

人の声ってのは声帯の振動喉の形唇の開き方に依存しています。

 

喉の形、というのは喉頭~口腔、口の中までを指す事になりまして
人間は舌を使って、食べ飲みする空間を操作して音も変えるわけです。

これが母音の産生に大きくかかわりますが、他所でググるか何かしてください。

オススメは東京外語大のHPですかね。

www.coelang.tufs.ac.jp

ちなみに、猿は口腔が長く咽頭に舌の操作が干渉しにくいから
音声言語のようなコントロールが難しいらしいですよ。

西村剛,『霊長類の音声器官の比較発達ことばの系統発生』,The Japanese Journal of Animal Psychology, 60, 1 49-58 (2010).

https://www.jstage.jst.go.jp/article/janip/60/1/60_60.1.5/_pdf

 

本題に戻りまして。

高次倍音の抽出というのは、舌のコントロールで意図的に高い倍音を強調する作業と言えるかと考えます。

倍音とフォルマントの話もググった方が良いとは思います。

端的に言えば、倍音は声帯原音依存の現象で、フォルマントは声道形状依存

 

なので、より倍音に富んだ音声でフォルマントの抽出を行うほど
ホーメイやガテラルのような、高次倍音を音声印象として全面に押し出す発声は仕上がるわけですね。

 

【4.それぞれの発声の共通項と相違点】

 

ここまで読み進めた方なら察しがついているでしょうが
3つの発声、喉頭運動において基本的な違いは無いと考えられます。

まぁ理想的な発声であれば差異は無い、が適切な表現かも。

 

重要なのは舌のポジショニングによるF2の操作ではあるんですが
少し、それぞれの発声の舌のポジショニングを整理します。

 

・ガテラル

舌の位置はフラットがベース、運動性+

・ピッグスクイール
舌は硬口蓋に舌端をつけるような構え、運動性−

・トンネルスロート

舌は舌尖を下顎の歯茎へあてるように舌体を隆起、運動性−(±)

 

って所かと思います。

 

ここで、個人的に面白いと思う点として
舌を固定する点において、ピッグスクイールとトンネルスロートは同じですが
これが舌根部、ひいては咽頭における声道形状においては
ガテラルとピッグスクイールが近く、トンネルスロートだけが違うと考えられる点です。

 

また、音源フィルタ理論における放射特性、唇の開きにおいて
ピッグスクイールは口唇の運動でF2の操作を行いますが
トンネルスロートは舌が放射特性の一躍を口唇の手前で担っていると考えられます。

 

平易に言えば舌で口の出口を結構塞ぐよねってだけです。

 

【5.「難易度」は変化するか】

 

これが気になるところさんの方もいると思いますが
丹念にガテラルで練習してる人なら問題ないと思います。

 

要はこれ、舌でコントロールかけてるだけなので
本質的には/a.i.u.e.o/とかと変わりません、母音の変化。

 

かくいう私もでしたが、例えばガテラルトーンが/a/寄りとかですね
「自分が出しやすい音」ばかりベースでやってると
また別のバランスを見つけるような手間は発生するかと思います。

 

Twitterの動画で少しやってますが、舌の運動で音声ブレてますし
鼻咽腔閉鎖の有無、/m,n/あたりで行う運動でもブレてますね。

まぁ大抵の人はこうなると思いますけどね、だってガテって別に凄い運動幅求められないし...

 

5-1.練習法

 

なので、大それた練習もくそも無いと思います。

舌を動かして頑張ってって感じ。

 

あえて言うなら、母音の移動を、きっちりやるとかですね。

また、豚とトンネルにおいて
いきなりその舌の構えで発声を始めず
ちゃんとガテから舌を移動させて、何故うまくいかないのかを感じ取ると良いでしょう。

 

確かに、鳴りは舌の置き方にも依存するんですが
多くのエラーは舌に引っ張られて声帯のバランス崩壊だと予想されますので。

 

【6.まとめ:すなわち、本質的には同一の発声】

 

シンプルですね、はい。

これで困っている人はあまりいないかと思いますが、書きました。

 

これらの発声は何かと舌の位置取りにばかりフォーカスがあてられるわけですが
ちょろっと音響音声のことを知ってればね、別になわけですね。

 

何故できないか、という問題は他の発声と変わりなく
単にバランスの維持が困難であるって事が多いと思います。

 

あと、フォールスコードじゃくそ微妙です、あれF2強く出にくいからね。

かつてそれで叩かれましたが、まぁフォールスコードでやった方が悪いね。

一応、フォールスコードでも厚い音声は出来るんですけど

結局は仮声帯の音は高次倍音と相性が悪い、というか残りまくって
ブブッと残るんですよね。


ピッグスクイールで見るマイクへの声の入り方

これですね、わかりやすくてgood

 

ライブとかだと意外と目立たなく出来たりもするんですけどね。

この辺はマイクの指向性を利用したり、ミキサーで調整して解決は出来ると思います。

 

トンネルスロートもまた未開拓地みたいな見解が飛び交ってる印象です。

Youtubeの外タレも、フライでやってる人もいればフォールスコードでやってる人もいる。

アーティストは大抵フライかなという印象です。

 

まぁこの手の発声挟むバンドとかの曲はフライじゃないと肺活量的に無理かと。

目指す方向性によって、デスボイスの導入も分けて考える時代なんだろうと思います。

 

吸気と呼気におけるフライスクリームについてはまた気が向いたら書きます。